1.商号と商標

商号は、事業主の名称とされています。そのため、文字で書き、口で音読できるものである必要があります。また、一事業主は一つしか持てません。
一方、商標は、商品やサービスの識別のための標識なので、文字以外の図形や紋様、記号を用いることができます。また、いくつでも所有することができます

また、近年(平成18年5月)、会社法が施行され、商法が改正されました。
商法の改正により、同一地域内であっても、類似した商号を登記することができるようになりました

極端な話、「アーバン菓子店」というお店の隣に、「アーバン菓子店」というお店が設立されることがあります。
「アーバン菓子店」という商号を持っている、古い「アーバン菓子店」というお店は、新しい「アーバン菓子店」というお店に対して、使用を中止させることができる可能性はあります
しかし、新しいお店が「不正の目的」を持っていることを、古いお店が証明する必要があります。この証明はなかなか大変です。
もし、古い「アーバン菓子店」というお店が、予め「アーバン菓子店」という商標権を取得していれば、新しい「アーバン菓子店」というお店ができたとしても、名前を使用して営業することを差止めることが簡単に行えます

なお、商号は、各都道府県内に複数設置されている法務局で登記を行います。
一方、商標は、出願(申請)したものが、すべて登録になるわけではなく、特許庁で審査を経て登録を受ける必要があります。

  商 号 商 標
法 律 商法・会社法 商標
識別対象 事業者の名称 商品やサービス
使用できる標識 文字のみ 文字に加えて図形・
紋様・記号も使用可能
個 数 一営業者につき一つ 制限なし
他人の営業の差止  困難 容易
取 得 登記のみ
(原則許可される)
特許庁による審査あり
(すべて登録ではない!)